江戸城・大広間 将軍お目見えでは各自が座る場所が決まる
その基準となるのは「官位」なのだが それを決める力を持つのは将軍だけ
そうやって 世の中の秩序が保たれて 戦のない時代が長く続いたということなのね
官位の高いものほど 将軍に近い 上座に座ることが出来るということなのだが
そこで高い官位を得るのが 平和な時代の大名たちの一大関心事になっていた
同格の島津の殿様が 官位をあげて伊達の殿様より上座に座る
琉球の使節を 江戸へと導いたことを評価されて将軍から官位をあげる推薦をもらった
これは 伊達の殿様のプライドを傷つけてしまったようで 面白くはない
そこで幕府に貢献して 官位をあげてもらおうとして 積極策に出た
それが自ら“お手伝い”として 公共工事を自分の藩で請け負うこととした
庶民には分からない世界ながら 戦のない時代の出世争いということなのね