台所から畳廊下を表に戻ると 郡代夫婦の部屋が右手にありました。
先ずは郡代の部屋 「次の間」はお客様の控室 襖の向こうが郡代の部屋になります。
次の間の畳は 無地の縁に対して 紋縁がついていました。やはり身分の明確化ですね。
またこの座敷は「居間」ではなく、わざわざ「御居間」と表現されていました。
床の間の左奥には「御囲い」と表現された茶室が設えてありました。
上級の方々にとって 茶道は欠かせないたしなみの一つだったんでしょうね
郡代の隣は奥方の部屋 同じように「次の間」が「御奥」と表される部屋です。
郡代の「御居間」も奥方の「御奥」も 今までと大きく違っているのは部屋の造り以上に
庭に面していることでしょうか? 庭のが生活空間としての格をあげている感じがします。
同じ並びに「居間」がありました。
「高山陣屋 その4」で紹介した「座敷」から畳廊下を隔てた庭沿いの部屋です。
ここにも炉が切ってあり、ここでもお茶を楽しんだのでしょうか?
説明には“政務の途中で休憩する部屋”と書かれていました。